桜餅は、春の和菓子の代表的な食べ物です。
淡いピンク色のお餅が春の訪れを表しているようで、おめでたい雰囲気も感じられます。
関東では、クレープ状にあんを巻いた「長命寿(ちょうめいじ)」が有名ですが、
関東では、粒々の道明寺粉で作ったお餅であんを包んだ「道明寺(どうみょうじ)」が有名です。
このように、地域によって桜餅の種類が違うものの、桜の葉っぱが巻かれているのは共通しています。
この桜の葉っぱの種類や、食べるか否か・・・
など、掘り下げて調べてみました♪
桜餅の葉っぱの種類は?
参考元:https://daily-life-info.com/生活/桜餅に葉っぱが巻かれているのはなぜ%EF%BC%9F葉っぱの/
桜餅を巻いている葉っぱは、名前の通り「桜の葉」です。
しかし、春のお花見を代表する桜「ソメイヨシノ」の葉ではありません。
では、どんな葉っぱが使われているのでしょうか??
関東の桜餅で主流の「長命寺」のはじまりとなった江戸時代の頃は、
隅田川の土手に咲いていた「ヤマザクラ」の葉っぱが使われていました。
現在は隅田川の土手は「ソメイヨシノ」一色ですが、
それは明治以降に植え替えられたもので、
江戸時代の隅田川の土手に咲く多くの桜は、「ヤマザクラ」だったのです。
和菓子屋「長命寺」さんによると、
その土手の桜の葉を樽の中に塩漬けにして試みに桜餅と考案し、
向島の名跡・長命寺の門前にて売り始めたのが桜餅の始まりだそうです。
しかし、現在では桜餅の葉っぱは、伊豆半島南部地域で栽培されているものが多く使われているようです。
温暖で雨が多く、葉っぱが大きく柔らかなことや、
葉っぱの裏側に産毛が生えていないのが特徴で、食用として最適で、
桜餅に巻く葉っぱとして重宝されるようになったようです。
大きめの葉っぱが関東で主流の「長命寺」に、
小さめの葉っぱが関西で主流の「道明寺」に好んで使われているようです。
桜餅の葉っぱは食べていいものなの?
参考元:https://www.pinterest.jp/explore/桜餅-葉/
桜餅の葉っぱは食べる派と食べない派に分かれます。
葉っぱを食べる派の理由は、
・葉っぱが美味しい
・塩味の葉っぱとあんこの組み合わせが好き
・はがしにくいので食べる
・桜の葉っぱを食べなかったら桜餅じゃない
などなどあるようです。
逆に、葉っぱを食べない派の理由は、
・美味しくない
・桜の香り成分クマリンには、肝毒性がある
・しょっぱい
・葉っぱは飾り
などの理由で食べないようです。
この聞きなれないクマリンという成分!
いったいどんな成分なのでしょうか??
桜の葉は、塩漬けしたり干したりすることで、独特な香りが出てきます。
この工程の中で生成されるのが、クマリンなのです。
クマリンは、抗酸化作用や抗菌作用、抗血液凝集作用などがあります。
しかし、通常量では問題ないのですが、
過剰摂取すると、肝毒性や腎毒性が懸念されるので、
日常継続的に大量摂取するのは好ましくないとされています。
もちろん桜餅に使用されている葉っぱの量くらいでは、クマリンの量はごくわずかで、
問題ありませんが♪
ではどうして桜餅には桜の葉が巻かれているのでしょうか?
お餅は乾燥すると固くなってしまいます。
桜の葉っぱは、お餅を包むことで極力お餅の露出を減らし、乾燥を防いでくれているのです。
また、桜の葉っぱの塩味は、あんこやお餅の甘さを引き立ててくれます。
この塩味も、桜餅にとって重要な調味料となっています。
このように桜餅の葉っぱにはとても大事な役割があります。
桜の葉は安心して食べても大丈夫なようです♪
しかし、桜の葉特有の成分や、独特な風味のため、
食べるか食べないかは、賛否両論ありそうですね!
桜餅を出された時は葉っぱを食べるのはマナー的には?
参考元:https://antenna.tweepie.jp/?p=5568
桜餅を出された時の食べ方について2つほど事例を紹介します♪
①桜餅の種類による場合がある
最初にもお話ししたように、桜餅には2種類あります。
・関東風の「長命寺」(ちょうめいじ)
・関西風の「道明寺」(どうみょうじ)
この2つは形と材料が違い、食べ方についてもそれぞれ流儀が違うようです。
長命寺風桜餅の食べ方★
葉は外して、お餅にうつった桜葉の香りとあんの風味を楽しみながら食べましょう。
道明寺桜餅の食べ方★
葉っぱごと食べるのが一般的。
蒸した餅米に巻いているので、葉っぱが綺麗にはがれません。
そのため、外出先などで頂く時は、葉っぱごと食べたほうが綺麗に見えます♪
②茶会など、その場とそこの流儀による
お茶会などでは、茶道の流派によってマナーが違うようです。
そのため、茶道の流儀に従って食べましょう。
分からなければ率直にきいたり、作法をまねたりしてもいいようです♪
当たり前のことですが、
相手や周囲へ不快な印象を与えないことが大切です!
・無理に葉を外そうとして汚い食べ方にならないように気を付ける
・食べた後のお皿が汚らしくならない様に配慮する
茶会や外で食べる時は黒文字と呼ばれる楊枝が添えられていることがほとんどです。
その楊枝を使って品よく切り分けて食べるのがマナーです。
出された桜餅に楊枝が添えられていない場合は、手づかみで食べてもOKのようです。
その場合は、2口から3口くらいでお茶を頂きながら品よくお口に運びましょう。
結び
桜餅の葉っぱには、乾燥を防ぐ役割や、あんの甘さを引き立てる
とても重要な役割があります。
独特な風味を持っているので、食べるか否かの好みが分かれますが、
桜の葉を食べること自体は問題はないです♪
また、葉っぱを食べるときのマナーとしては、
桜餅の種類や、茶道の流儀、出してくれた相手の食べ方などに合わせて食べるといいでしょう♪
なんにせよ、相手に不快を与えず、おいしく食べることが大事です。