赤貝の血は抜かないといけない?捌き方や潮干狩りで取れる?

赤貝はコリコリシコシコ、とてもうまいですね。

 

刺身よし、握りよし、炊き込みご飯またよし。

 

もっとも最近は、赤貝は日本近海でとれ
る量がへり、かなりの高値になっている
ようです。

なにしろ、絶滅危惧種に指定されて
いるそうなのです。

 

そのため、赤貝によく似たサルボウガイ
やハイガイが出回っていて、こちらはま
ずまずの価格で入手できます。

 

おいしい赤貝だけに、
自分で捌いてみたい
という人も多いようですね。

そこで今回は、赤貝の血は抜かないとい
けないのか、赤貝の捌き方を調べてみました。

 

あわせて、現在でも赤貝は潮干狩りで取
れるものか、さらには赤貝のレシピなど
も見ていきましょう!

赤貝の血は抜かないといけない?

まず、赤貝の血は抜かないといけないの
か、という問題ですが、結論から書くと
血抜きの必要はないようです。

 

赤貝の血の色が赤いのは有名ですが、そ
の赤さは人間の血液と同じく、
ヘモグロビンが含まれているためてす。

 

そのため、鉄分も多く、ビタミンB12も含
まれていますので、貧血の方にはおすす
めの食品でしょうね。

その他、ミネラル分やビタミン類を豊富
に含有していて、葉酸やビタミンAも多量
に含んでいます。

 

そのため、造血や内臓の機能保持にも
効果が期待できます。

それに、赤貝は殻から剥いた状態でも、
血につけておくと暫くの間は生きています。

 

そのようなわけで、赤貝の血抜きは特に
必要ないと思われます。

但し、一つだけ注意する点があります。

 

アサリやホタテなどもそうですが、プラ
ンクトンを餌にしている貝類は、毒性の
あるプランクトンを食べて毒を持つことがあるのです。

 

そのような貝を食べると、神経性の麻痺
や下痢などの食中毒を起こすことがあります。

場合によっては、かなり重い症状となる
こともあるそうですよ。

 

この毒性を持つプランクトンは、
3月の終わりから、5月頃にかけて
発生することが多いのです。

 

そのため、都道府県の水産部門では、海水
中のプランクトンや貝の検査を行い、安全
性を確認しています。

 

商品として出荷された貝については規制
がありますから、このプランクトンによ
る中毒の心配はほとんどありません。

しかし、潮干狩りで取った貝などは要注意ですね。

赤貝の捌き方

赤貝の生息水域は、日本近海から東シナ
海にまで達しています。

赤貝の別名は「血貝」と言いますが、そ
の身が血に染まったように赤いことによ
るものです。

 

この赤さは、哺乳類と同様に血液にヘモ
グロビンが含まれているからです。

 

赤貝は、主に海底の泥に生息し、プラン
クトンを摂取しています。

近年は漁獲量は激減し、絶滅危惧種に指
定されるほどになってしまいました。

 

そのため、輸入や養殖、或いは同種の他
の貝、サトウガイ、サルボウガイ、ハイ
ガイなどで代用されることも多くなっています。

 

大きな相違は、殻にある放射状の筋が
35~42本あるのが赤貝、30本程度がサ
ルボウガイ、ハイガイは20本しかなく、赤貝より小ぶりです。

赤貝の捌き方は、まず下準備から始まります。

 

①殻をよく洗います。

 

⓶殻と殻の間に包丁の刃先を入れて殻を開
けます。

 

③殻の内側のカーブに刃先を沿わせて、貝
柱が接着している部分を切り取り、殻か
ら身をはがします。

 

④小柱付近で身とヒモを切り離します。

 

⑤庖丁で押さえる様にしながらヒモを取ります。

 

⑥身を半分のところに切れ込みを深く入れ、
左右に開きます。

 

⑦左右に別れた肝を、身に血合いが残らな
いよう、また途中で切り離さないように
注意しつつ、肝だけをとりのぞきます。

 

⑧反対側も同様に取り去ります。

 

⑨ヒモについているワタや膜などをきれい
にとります。

 

⑩身とヒモに塩を多めにふり、揉み洗いし
てから流水でよく流しさり、水気を拭い
て完成です。

 

こちらが捌き方の動画です。

 

文章で書くより動画の方がわかりやすいでしょう。

 

 

赤貝は潮干狩りで取れる?

普通の潮干狩りで赤貝は獲れるのかとい
いますと、獲れることもあるが非常に希
でしょうね。

 

なにしろ絶滅危惧種に指定されている貝
ですから、そこらの潮干狩り場で簡単に
獲れる筈がありません。

 

とはいえ、ごくごく希には
赤貝がバケツに一杯獲れる
こともあるのです。

ある人がアサリをとりに行ったのですが、
あいにく坊主。

 

アサリはほとんどとれません。

 

しかし、その代わりに赤貝がわんさと獲
れたという話があります。

1個あたりの価格は、アサリの10倍以上
の赤貝が、そんなにとれれば、おんの字でしょうね。

 

しかしこれは、10年に一度以下の幸運でしょう。

赤貝のレシピ

赤貝(アカガイ)は、フネガイ目
フネガイ科に属する二枚貝です。

 

他のフネガイ科の二枚貝と同様、血液に
はヘモグロビンが含まれているので、
哺乳類と同様の赤い色をしています。

 

英名の「Bloody clam」も、やはり血の
ような色からきたものでしょうね。

 

日本では昔から食用、特に寿司や刺身と
して愛されてきましたが、近年は漁獲量
が激減、そのため同種の貝で代用されることが多くなりました。

 

サトウガイ、サルボウガイ、ハイガイな
どがその代表です。

 

高級な赤貝の産地として有名なのは、
宮城県名取市の閖上港です。

 

なぜ閖上港の赤貝が美味なのかは、
その立地条件にあるようですね。

 

閖上港には、北上川・七北上川・阿武隈
川・名取川・広瀬川の5本の川が流れ込ん
でいます。

 

これらの川からミネラルなどが豊富な泥
が流れ込むために、そこに住む赤貝にも
ミネラルなどの栄養素が多くなるということなのです。

 

赤貝の栄養素は貝の中でも非常に豊富です。

 

ヘモグロビンは鉄分と結びついて赤くな
るのですが、当然赤貝にも鉄分が多く
まれています。

 

また、ビタミンB類、亜鉛、タウリンなど
も豊富で、食べておいしく栄養も豊富と
いう凄い貝なのです。

 

赤貝は、刺身・寿司・酢の物・焼き物・
汁物・煮物など料理全般に使われます。

 

しかし、現在市場に出回っているものは、
大半は韓国・中国・ロシアからの輸入物です。

 

国内では宮城県を中心とした東北三陸地
方、長崎県を中心とした九州有明海近海
で水揚げされていますが、輸入物の2倍程度の価格となっています。

 

ではまず、缶詰の赤貝(大半はサルボウ
ガイらしいですね)を使ったレシピからです。

 

赤貝缶詰の炊き込みご飯

材料(お米3合分)

赤貝の缶詰 65g入り2缶

米 3合

にんじん(小さめの短冊切り) 大1/2本分

ごぼう(ささがき) 1/2本分

しいたけ(薄切り) 中3つ分

油揚げ 大1枚(湯通しして小さく刻む)

 

作り方

米は洗ってザルに上げておく

ごぼうは酢を垂らした水に少し漬けて
アクを抜き、ザルに上げておく

炊飯器に、米を入れ、白米炊きと同じ
水加減にする

にんじん・ごぼう・しいたけ・油揚げを
入れ、赤貝の缶詰を汁ごと入れる

炊飯器のスイッチオン

炊き上がったら保温にせず、すぐ電源を
切り、軽く混ぜ合わせて蒸らせば完成です

 

赤貝缶詰の和風パスタ

材料(1皿分)

赤貝の缶詰 65g入り1缶

ロングパスタ 100g

しめじ 3分の1パック

薬味ねぎ(小口切り) 大さじ2

にんにく(みじん切り) 小さじ1

オリーブオイル 大1

もみのり 少々

 

作り方

鍋に湯をたっぷり沸かし、やや塩味を感
じる程度に塩を加えてパスタをゆでる

フライパンにオリーブオイルとにんにく
を入れて火をつけ、弱火で熱して香りをつける

フライパンにしめじと赤貝の缶詰を
汁ごと加えて炒める

パスタがゆで上がったら、フライパンに
加えてさらに炒める

皿に盛り付け、薬味ねぎともみのりを
かけて完成

 

こちらは生の赤貝を使ったレシピです。

 

赤貝の煮つけ

おつまみに最適な赤貝の煮つけです。

 

15分ほどで簡単に作れます。

 

材 料(2人分)

赤貝 300~400グラム

だし汁 3カップ

しょうゆ 100cc

酒 50cc

砂糖大さじ 3

 

作り方

赤貝を流水でこすり合わせるように
きれいに洗いざるにあげておく。

 

赤貝が全部入るお鍋にお湯を沸かし、
沸騰したら赤貝を入れ、貝の口が開
くまで触らず湯がく。

 

ざるに湯でこぼし、流水であくを洗い流す

洗った鍋に調味料と赤貝を入れ、火にかける

あくを除きながら、7分位煮る。

 

冷める間に味がしみ込んでいくので、
フタをしてしばらく冷ます。

 

味がしみ込んだら、器に盛って完成!

 

 

結び

赤貝の血抜きは必要ないようです。

 

赤貝の赤さはヘモグロビンによるものな
ので、人間などの哺乳類と同じというこ
とになります。

 

従って特に血抜きは必要ないようなのです。

 

赤貝の捌き方は、かなり難しそうですね。

 

動画を見ていると、プロは簡単に捌いています。

 

しかし、素人が同じようにできるかどうか?

 

赤貝はごく希には普通の潮干狩りでも獲
れることはありますが、非常に希でしょうね。

 

絶滅危惧種ですから、そう簡単に獲れる
ことは期待できないでしょう。

 

赤貝のレシピは色々ありますが、やはり
握りが一番うまいと思いますよ。

 

板さんがピシャッと台の上に赤貝をたた
きつけると、期待の戦慄が背中を走ります。(笑)

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です