食べ物・料理

ちまきの巻いている葉っぱは何?ない場合の代用品や由来や理由!

5月の端午の節句といえば、あの歌を思い出しますね。

「ちまきたべたべ にいさんがはかってくれた せいのたけ」

鯉のぼりとちまきは、端午の節句の
二大シンボルなのです。

もう一つ、柏餅という食べ物もあります
が、こちらはちまきと違って巻いてある
わけではなく、柏の葉でくるんであります。

ちまきの方は文字通りくるくると巻いて
あるのですね。

では、この巻いてある葉は、なんの葉な
のでしょうか?

その葉が手に入らない時には、代用品は
あるのでしょうか?

今回はそんな疑問に答え、あわせてちま
きの由来やなども見ていきましょう!

ちまきの巻いている葉っぱは何?

ちまきは植物の葉でくるくると巻いてあ
りますが、この葉っぱは何なのでしょうか?

スーパーなどで市販されているちまきの
葉は、通常は笹の葉を用いています。

しかし、元々はチガヤ(茅)の葉で巻いていたのです。

茅の葉で巻くことから、「ちまき」
いう名前になったわけですね。

そのチガヤは、昔は神聖なもので、
呪力をもっていると考えられていました。

神社で行われる茅の輪くぐりも、その
神聖な呪力によって穢れや災いを除く
というものなのです。

チガヤは現在は雑草扱いをされています
が、本来は神聖なものだったのです。

ちまきの原型は中国起源ですが、日本だ
けでなく、東南アジアなどでも似たよう
なちまきを食べているのです。

ちまきは各地で細長いものまるいもの
など、色々な形で作られます。

 

中に入れるものも、もち米以外にあんこ
あり、たけのこや肉ありで、バラエティ
に富んでいます。

ちまきは自分でも簡単に作れます。

ちまきの簡単な作り方

材料

お団子適量

笹の葉(1個に3~4枚使用)

イグサ(1個に1~2本使用)

作り方

1 団子は5~6センチ程度の棒状に丸める

2 団子に笹の茎を刺し、ハダコ(笹の新芽の部分)を開いて、かける

3 3枚の笹の葉で両側からくるむ

4 笹の葉の先を折り曲げて、その間にもう1枚の笹の茎部分を入れ込む

5 茎を芯にして葉先を1回巻く

6 茎の飛び出た部分を折り込んで、
笹を表のつるつるした面が表側にな
るようにくるっと巻いて、手元まで巻きおろす

7 巻きおろした笹の先をイグサで縛る

8 完成!

ちまきの葉の代用品は?

ちまきは縁起物でもあり、食べても中々
おいしいものなのですが、いつでも入手
できるものではありません。

 

又、茅は勿論、笹の葉でさえコンビニや
スーパーで簡単に買えるものでもありません。

ならば、茅や笹の葉の代用品はないもの
かと、誰でも考えるでしょうね。

見た目や縁起を考えなければ、一番手っ
取り早いのは、アルミホイルやクッキン
グペーパーでしょう。

これなら買わなくても大抵の家にはあり
ますので、それで中味の餅部分をくるん
で調理できます。

これで包んだ餅を、茹でるか蒸すかすれ
ば、それで完成です。

電子レンジならラップも使えますね。

もう少しちまきらしい見場の良いものと
なると、笹類がまず考えられます。

笹は代用品というより、ちまきは笹で包
むものと思っている人の方が多いのでは
ないでしょうか。

つまり代用品ではなく、正規用品なのです。

地方によっては、実にいろいろな葉を利用しています。

その土地によって、ササ類、ススキ、
竹類、トチノキ、クヌギ、バショウ、
クリなどが使われていたようですよ。

ススキやイネの葉まで使う所があるよう
で、これは葉が小さすぎで中味がはみ出
すのではないかと心配してしまいます

こんなになんでもありなのは、茅に拘ら
ず身近なものはなんでも使うという、
昔の人の知惠からなのでしょうね。

尚、山野に生えている草の葉を、ちまき
に使う場合には、確実に煮沸して殺菌
ることをおすすめいたします。

ちまきとは?その由来は?

「ちまき」は昔は「茅巻き(ちがやまき)」
と呼ばれていました。

昔は茅(チガヤ)の葉で包んでいたので、
そのように呼ばれていたわけです。

このちまきのルーツは中国なのです。

ちまきが始まったのは、紀元前300年前後の中国です。

 

当時の中国は戦国時代で、多数の国が覇を争っていました。

その中の一つに、楚という国がありました。

楚は後に秦によって滅ばされます(前223年)
が、その奏の王がかの始皇帝です。

その楚に、詩人でもある屈原という文官がいました。

屈原は有能な文官ですが、性格は一本気
で妥協できない人物であり、讒言により
失脚してしまいます。

彼は髪を振り乱して山野をさまよい、
ついに汨羅江(べきらこう)という
河に身を投じてしまいました。

 

そんな屈原の無念に同情した当時の人々
は、端午の節句の日に笹の葉に米を包ん
で汨羅江へと流したのです。

屈原の遺体が魚に食べられないように、
魚に米を食べさせようということなのですね。

これがちまきの嚆矢とされています。

 

ちまきが細長い形をしているのは、毒蛇
に見立てているからなのです。

毒のあるものを食べさせることで、子供達
に抵抗力をつけようということかららしいですね。

日本へちまきが伝わったのは、節句が伝
来した時期とほぼ同じ頃ではないかと考
えられています。

平安時代の890年頃には、既にちまきにつ
いての記載があるので、1200年も前のこ
とのようです

平安初期の伊勢物語にも、粽(ちまき)
が登場しているのです。

『伊勢物語』(五十二段)には、このよ
うな一節があります。

「人のもとより飾り粽 おこせたりける返
事に、菖蒲(しょうぶ)刈り 君は沼にぞ
まどひける 我は野に出でてかるぞ わびしき」

当時はちまきを巻くのに、菖蒲の葉も用
いられていたようですね。

各国のちまき事情

中国から東南アジアにかけて、各国それ
ぞれに独自のちまき(風の)食べ物があ
るようです。

中国のちまきは、もち米を直接葦の葉で
包み、茹でるか蒸して加熱して作ります。

中味には、味付けした肉、塩漬け卵、棗
(なつめ)、栗、さらにはアワビやチャー
シューまで入れる所もあるそうですよ。

結び

ちまきに巻く葉は、本来は茅(ちがや)の葉です。

 

茅の葉で巻くことから、「ちまき」
いう名前になったのですね。

 

しかし、現在は茅が入手困難になって
いるため、笹の葉で巻くのが普通になっ
ています。

そのチガヤは、昔は神聖で、呪力をもっ
ていると考えられていたのです。

神社で行われる茅の輪くぐりも、その
神聖な呪力によって穢れや災いを除く
というものなのです。

 

ちまきを巻く葉の代用品は、ササ類、ススキ、
竹類、トチノキ、クヌギ、バショウ、
クリなどが使われていたようです。

ちまきの由来は、遠く2300年程前に遡ります。

当時楚にいた、屈原という人物の死を悼
み、端午の節句の日に笹の葉に米を包ん
で、川に流したことから始まったのです。

それが平安時代初期に日本にも伝わり、
現在に至っています。

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