息が白くなる温度は何度から?白くなる理由や意味は?

冬場で寒い時の表現として、

「白い息を吐きながら」

などというものがあります。

 

確かに寒い時に吐く息は真っ白に見えます。

 

朝方に自分の吐く息が白く見えると、
いよいよ冬将軍の到来かと、ぞっと
してしまいます。

 

(寒いの大嫌い!(笑))

 

普通の気温の時には、息は全く目に見え
ないのに、寒い時の息はどうして白い
か、不思議に思ったことはありませんか?

 

一方、南極や北極など、極度の低温の所
では、吐く息は白くありません。

 

これも不思議ですね。

 

そこで今回は、息が白くなるのはなぜなのか、気温は何度位から白くなるのか、などを考察してみました!

息が白くなるのはなぜ?

寒い時期になると、吐く息が白くなります。

 

白くなる理由ですが、まず人間の体温は
関係なさそうですね。

 

人間は恒温動物ですから、冬でも夏でも
体温に大差はありません。

 

冬になると体温は3度に下がったりしたら、
冬中冬眠していなければなりませんが、
それは大変困ります。

 

寒いより先に、食い扶持を貰えなくなり、
餓死します。(笑)

 

となると、関係ありそうなのは、

気温と湿度です。

 

でも他にも関係ある要素はいろいろある
ようなのです。

 

白い息は、英語では「cold breath」と
言うそうです。

 

しかし、実際の息は冷たいどころか、

36度もある暖かい湯気です。

 

人間の体温は、だいたい36度から37度あ
たりです。

 

一方気温の方は、異常気象の真夏でも35
度程度ですから、体温はそれより熱いこ
とになります。

 

はく息は、その高い体温で温められてい
るために、体温と同じ36か37度になります。

 

この暖かい息が冬の冷たい外気に触れる
と、急激に冷やされて細かい水の粒となります。

 

そしてその時、大気中に漂う、目には見
えないごく小さいチリやホコリなどの微
粒子を核として、微少な水滴になります。

 

この水滴が白い息の正体なのです。

 

白い息の正式名称ですが、これは『正式』
というようなものは、ないようなのです。

 

俳句や短歌に用いられる季語では、
「白息(しらいき)」という言葉が

使われています。

これは息白し(いきしろし)とも言います。

 

いかにも冬という光景のひとつであり、
冬を実感する光景ですね。

 

これらの季語は人間だけでなく、犬や馬
など動物の息についても使われています。

 

英語の「cold breath」と似たようなも
のですね。

白い息が出やすい条件というのもあるようです。

 

外気温が低い時、湿度が高い時
は白い息が出やすくなります。

 

湿度が高い時は、外気温が15度位でも白
い息になりやすいようです。

 

逆に湿度が低い時は、外気温がかなり低
くても、白い息にはあまりなりません。

 

もう一つ重要なのが、

大気中の細かい埃やチリです。

 

これが多いと白い息の種になり、白い息が出ます。

 

南極や北極、あるいは製氷会社の冷凍庫

などは、大気中の埃やチリがほとんどな
いため、白い息は出ません。

何度位から白くなるの?

息が白くなる時の外気温は、
一定していません。

 

それは湿度との相関関係があるためなのです。

 

前項で書いたように、息が白くなるため
には息の中の水分が
細かい粒になる必要があります。

 

細かい粒になるとは、つまりは
凝結することですね。

 

水蒸気として大気中に存在しているだけ
では、白い息にならないのです。

 

水蒸気を含む空気が冷却された時に、
凝結が始まる温度を露点といいます。

 

露点は、気温により飽和水蒸気量

(これ以上水蒸気を含めないという
量)が異なります。

 

この露点は気温によって異なりますの
で、それで息が白くなる時の外気温は、
一定していないということになります。

 

概ね、気温が低ければ露点も低くなりま
すが、その計算式は非常に複雑な式です
ので、通常はコンピューターで計算します。

 

また、表計算ソフトや飽和水蒸気圧表な
どでも近似値は得られます。

 

こちらは気象庁の気温と相対湿度から
露点温度を求めるサイトです。

 

近似値ではありますが、数ヶ所入力する
だけで、結果が得られます。

 

気象庁の気温と相対湿度から露点温度を求めるサイト

 

湿度が100%の場合、17度あたりで息は
白くなります。

 

湿度が70%ですと13度程度になります。

 

なお、白い息になるのは、殆どの場合
口から出る息だけです。

 

鼻から出る息が白くなるのは、余程寒く
て湿度が高い時だけです。

 

鼻の息が白くなるのは、通常では気温が
3度以下からだそうです。

 

その理由は、鼻腔内は常に冷たい外気を
吸い込んでいるために、
鼻腔内の温度は低いのです。

 

そのため、鼻から出る息も温度が低いの
で、めったなことでは白くなりません。

息を白くしない方法はあるの?

寒い時の白い息を、完全に白くないよう
にする方法はありません。

 

これは自然現象ですから、

人間の力で左右できるようなものではない

のです。

 

しかし、多少なりとも息の白さを少なく
する方法はあるようですね。

 

  1. 静かに呼吸する
  2. 唇をすぼめて呼吸する
  3. 氷を口に含む
  4. マスクをする
  5. 鼻で呼吸する

静かに呼吸すれば、
口から出る水蒸気は減ります
から、息の白さも多少は減ります。

 

とはいっても、水蒸気が全てなくなるわ
けではありませんので、白い息もかなり
出ますね。

 

唇をすぼめて呼吸することでも、少しは
白さが減ります。

 

その理由は、口から出す
水蒸気の温度を下げるためです。

 

出る息の速度が速くなると、僅かですが
息の温度は下がるので、それによる効果
というわけですね。

 

氷を口の中に含めば口の内の温度は下が
ります。

 

そのため、外の空気とはいた息の温度が
減り、白い息も少なくなります。

 

但し、氷が解けてしまえば、その効果は
なくなりますので、外出中は常に氷を
しゃぶっていなければなりません。

 

寒い冬に、氷をしゃぶりっぱなしという
のは、相当辛いと思いますが?

 

マスクをつけるのは、白い息防止用とし
ては、効果的でしょう。

 

口の中の水蒸気は、
直接外に出ないため、白い息は出ません。

 

また、マスクから水蒸気が漏れる場合も、
直接口から出る場合よりも温度は下がり
ますので、白い息も出にくくなります。

 

鼻で呼吸するのも、白い息を出さないた
めには有効な方法です。

 

前項で書いたように、鼻から出る息は、
口から出る息に比べて温度が低いので、
白い息も少なくなります。

 

ですから、よほど気温が低い時以外は、
ほとんど白くなりません。

 

と、息が白くならない方法を幾つか書い
てきましたが、そもそも
息を白くしない必要があるのでしょうか?

 

恥ずかしいからということなのでしょうか?

 

寒い時に息が白くなるのは自然現象で、
恥ずかしいこともエチケットに外れる
ということもありません。

 

マフラーに半分蔽われた口から出る白い
息は、冬の到来を知らせる風物詩の一つ
だと思いますよ。

 

あまり気にする必要もないと思いますが?

 

結び

寒い時に吐く息が白いのは、息の中に含
まれる水蒸気が冷たい外気に触れて、小
さな水の粒になるからなのです。

 

水蒸気はごく小さいチリやホコリなどの微
粒子を核として粒になります。

 

その粒が白い息の原因です。

 

水蒸気として大気中に存在しているだけ
では、白い息にはなりません。

 

南極や北極、あるいは製氷会社の冷凍室
で呼吸しても白くならないのは、そこに
はチリや埃などが少ないからです。

 

又、気温が何度位から息が白くなるかは、
気温と湿度の関係により、不定です。

 

露点という凝結が始まる温度は、気温に
より飽和水蒸気量が異なるためです。

 

この露点は気温によって異なります
で、それで息が白くなる時の外気温は、
一定していないということになります。

 

寒い時の白い息を、完全に白くないよう
にする方法は存在しません。

 

多少白さを減らす方法はありますが、そ
もそも白い息を減らす必要があるのか、
という疑問も残りますね。

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