そろそろ台風が気になる
季節になってきましたね。
台風と言いますと
夏から秋にかけてやってくるという
イメージですが、実際には何月が一番多いのでしょうか。
それに台風は冬には来ないものなのでしょうか。
今回はその台風の多いのは何月なのか
冬の台風はあるものなどを
台風豆知識を交えて見ていきましょう。
Contents
台風の多い月は何月?
それでは台風の多いのは何月なのでしょうか。
台風の発生には海面の温度が
26~27℃以上あることが条件ですので
やはり夏が多いのです。
気象庁のデータによりますと
一月当たりの発生数は、
8月:5.9 9月:4.8 10月と7月:3.6
と、暑い時期が大半を占めています。
又、接近数は
8月:3.4 9月:2.9 7月:2.1 10月:1.5
と、これまた暑い盛りが多いのですね。
上陸数は、
8月:0.9 9月:0.8 7月:0.5 10月と6月:0.2
と、これも同様の結果になっています。
台風と言いますと
9月というイメージがありますが
実は8月が、
- 発生数
- 接近数
- 上陸数
全てで、ナンバーワンだったのですね。
台風は冬に来ることはないの?
前項で、冬には台風は
あまりやってこないと書きましたが
実際にはどうなのでしょうか?
又、気象庁のデータからですが
発生数は
2月:0.1 1月と3月:0.3 4月:0.6
と、1月から4月迄が最小となっています。
又、接近数は
1月から3月迄:0 12月:0.1 4月:0.2
と、これまた寒い時期には
台風の接近も少ないのです。
上陸数になりますと、
11月から翌年5月迄は全て:0
と、上陸する台風は全く無いのです。
少なくとも、被害を及ぼすような
台風の接近や上陸は
冬にはないと言ってもよいでしょう。
その理由ですが
まず冬期には南方の海域の海面温度も低くなり
台風発生の条件である26~27℃以上
となる海域があまり多くない
ということが挙げられます。
海面の温度が低いと
台風にエネルギーを与える水蒸気も少ないため
台風は発達しにくく
日本に来る前に消滅することも多いようです。
しかし、台風とは別に、
爆弾低気圧
という、名前からして恐ろしげな低気圧があります。
爆弾低気圧とは
短期間の間に急速に発達し
熱帯低気圧並みの風雨をもたらす
温帯低気圧のことを言います。
『爆弾』という言葉に抵抗があることから
日本の気象庁では
「急速に発達する低気圧」
日本得意の言い換えをし
これを気象用語として使っています。
この爆弾低気圧の場合は
雨よりも大雪の被害が大きく
岡山県の黒尾トンネル始め
各所でその被害が起きています。
台風の豆知識を紹介
それでは、台風に関する
おもしろ話をいくつか紹介しましょう。
長寿の台風
まず最も長寿の台風はどれでしょうか。
長生き台風のベストスリーは
この台風です。
長生き台風のベストスリー | |||
---|---|---|---|
順位 | 発生 | 消滅 | 寿命(日) |
1 | 1986年8月18日15時 | 1986年9月6日21時 | 19.25 |
2 | 2017年7月20日21時 | 2017年8月8日21時 | 2017年8月8日21時19.00 |
発生から消滅まで20日足らずというのは
セミの成虫より短命なのですね。
強い台風
この場合、強いというのは
中心気圧が低い台風という意味です。
中心気圧が低ければ、それだけ
風が強くなるので
『強い台風』と言えると思います。
尚、気圧の単位はhPa、ヘクトパスカルです。
強い台風ベストスリー | ||||
---|---|---|---|---|
順位 | 上陸時気圧(hPa) | 上陸日時上陸場所 | 上陸場所 | |
1 | 925 | 1961年9月16日09時過ぎ | 高知県室戸岬の西 | |
2 | 929 | 1959年9月26日18時頃 | 和歌山県潮岬の西 | |
3 | 930 | 1993年9月3日16時前 | 鹿児島県薩摩半島南部 |
これは少しばかり意外でしたね。
過去には890ヘクトパスカルとかの
台風もあったので
最大は880ヘクトパスカルあたりでは
ないかと考えていたのです。
これは上陸時までに衰退していたのかもしれません。
。
発生数が多い年
台風の発生数が多い年はこのようになっています。
順位 年 発生数
1 1967 39
2 1994 36
2 1971 36
こうして見ると
2000年以降はベストスリーには
一つも入っていませんね。
発生数が少ない年
こちらは台風の発生数が少ない年です。
順位 年 発生数
1 2010 14
2 1998 16
3 1969 19
発生数の少ない年には
2000年以降が入っています。
ということは、最近は台風の発生数は
少なくなっているということなのでしょうか。
感覚としては、逆に多くなって
いるように感じるのですが
データは逆なのですね。
台風の名前
現在、気象庁での台風の名称は
番号となっています。
台風の番号は、まず西暦の下2桁
それに続いてその年に発生した順番をつけます。
2018年に3番目に発生した台風ならば、
1803
となるわけです。
台風の特異日
気象には『特異日』というものがあることは
よく知られていますよね。
特異日とは、ある特定の日に
特定の気象現象が起こることが多い
という日ですが
晴れの特異日とか雨の特異日など
いろいろとあります。
台風にもその特異日があるのです。
結び
台風の数の多い月は、一般には9月と思っている人が多いようですが、数から言うと実は8月が一番多いのです。
対策さえしっかりやっていれば、『ある程度』は防ぎようがあるのです。
これからの台風シーズンにそなえて、対策と心の準備はしっかりやっておきましょう!