10月30日といえばハロウィン!もともとアメリカではクリスマスなどと並び、メジャーなお祭りでしたが、日本に定着したのはここ最近のこと。
若者が街で仮装したり、仮想パーティーが行われたり、お店には商業施設ではハロウィンのイベントが行われていたりと、
すっかり日本でも10月の行事として定番になりましたね
でも、この「ハロウィン」のはじまりがアメリカではなく、
古代ケルト人の国々、特に、アイルランド地方を起源とすることをご存知の方は少ないです。今回はハロウィンとアイルランドの関係について調べています。意外な事実もわかったりして、これからさらにハロウィンイベントを楽しめるようになるかも!? 最後までぜひ、お読みください。
ハロウィンのはじまり
まずは、ハロウィンのはじまり、起源について調べてみました。現在ではお菓子をもらえたり、仮装して楽しんだり、と楽しいイベントになっていますが、もともとの始まりはどのようなものだったのでしょうか。
ハロウィンは2000年以上昔に、ケルト民族の宗教の一つであるドゥルイド教の儀式の一つとして始まったといわれています。その儀式を「サウィン祭」といい、秋の収穫を祝い、悪霊を追い払う祭りだったようです。
今のように単純に楽しむお祭りではなかったようですね。
またなぜ10月31日なのかというと、ケルト人の一年の終わり、いわば「大みそか」に、死者の霊が日本の「お盆」のように、現世に戻ってくると信じられていました。
でも、日本のお盆と違う点は、死者の霊が悪霊や魔女も一緒に連れてきてしまうと考えれていることです。
それによる悪い影響は、家族をさらったり、作物や家畜に悪い影響を及ぼすこと。
その対抗策として、人々は仮面をかぶったり、魔よけにたき火をカブでつくったランタンに入れたりしたのです。現在のハロウィンパーティーが仮装したり、カボチャのランタンを作ったり、子供が悪霊の仮装をして「Trick or Treat!(いたずらか、お菓子か)」と各家庭を回るのはその名残なのですね。
アイルランド移民が伝えたランタン
それではアメリカにどのように伝わったかというと、アイルランドから移民がアメリカに移ったことがきっかけです。
自分たちの伝統であった儀式を、新しい開拓地でも引き続き行いました。アイルランド移民たちは、アメリカにカボチャが多くあることに気づき、それまで、カブを使ってつくっていたランタンをカボチャで作るようになりました。
現在のハロウィンのシンボルでもある、カボチャのランタンの始まりです。
このランタンは「ジャック・オ・ランタン」といわれています。この名前はアイルランドの民話に由来があります。 あのランタンに名前が付いているなんて、知っている方は少ないのではないでしょうか。どんなお話なのでしょうか?
ハロウィンの今やシンボル ランタンの起源は?
ある日酒場で出会った悪魔を騙して、酒代を払わせたり、10年は魂を取りに来させないことを約束させます。
そして10年後、再び悪魔と出会ったジャックは、騙して木に登らせた上、木に十字架を彫って、悪魔が木から下りられないようにしてしまいます。
困った悪魔とジャックは再び約束します。木から下ろすから、もう二度とジャックの魂を取らないことを。 その後ジャックは死にますが、生前の行いが悪かったので天国へは入れてもらえません。
仕方なくジャックは地獄へと向かいますが、そこでまた悪魔と出会いますが、「魂を取らない」と約束しているので、地獄へも行くことができません。
困っているジャックに悪魔は、炎を渡してあげます。その炎をジャックはカブをくりぬいて作ったランタンに入れるのです。天国へも地獄へも行けない、ジャックの魂は今もさまよい、アイルランドでは、暗闇にさまよっている明りを見つけると、ジャックがさまよっていると言うのです。
今のカボチャのランタンとは全く意味合いが違うのですね。こんな歴史を知っていると、今後のハロウィンの楽しみ方が、変わってくるかもしれないですね。
まとめ
今回はハロウィンの歴史について、少しだけまとめてみました。今やハロウィンの定番となっている仮装やランタン作りの起源を知ると、全く異なる視点で見ることができておもしろいですね。今年もおそらく10月31日日本各地でハロウィンパーティーが行われます。その時には、アイルランド人がアメリカ大陸に渡った日のこと、ジャックの魂が今もさまよっていることなどを思い出すと、より味わい深いものになるのではないでしょうか。