犬の散歩中、いつものように草むらへ匂いを嗅ぎに行った愛犬から悲鳴が。
よく見ると側にはマムシの姿が…
犬がマムシに噛まれてしまうことは意外とよくあることのようです。
マムシはヘビの中でも立派な毒ヘビです。人間にとっても非常に危険なヘビであると同時に犬にとっても危険なヘビなんです。
そこで今回は、マムシが犬に噛まれた時の対処法についてご紹介します!
Contents
そもそもマムシとは?
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マムシとはヘビの仲間で、カエルやネズミを食べるため、湿地や笹薮の中、広葉樹の森の中によく生息しています。
特に竹やぶの中で見かけることが多いですね。
マムシは夜行性なので、昼間は滅多に動き回らないですが、雨上がりや冷え込んだ朝などは体温を上げるため日向ぼっこをしに日当たりの良い場所にいることがあります。
山道を歩いていたり、散歩をしている時に遭遇するのはこの時が多いようです。
マムシは実は臆病?
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マムシは本来臆病なヘビなので、向こうから近づいてきてわざわざ攻撃してくることはありません。
犬には、本能的に動くものを見ると追いかけたり匂いを嗅いだりするために近づいていくことがあります。
犬が噛まれてしまうのは、マムシを見つけて不用意に近づいてしまい、顔や鼻、顎付近を噛まれてしまうということが多いようです。
マムシの毒性ってどれくらい?
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マムシの毒には、
・ブラジキニンを遊離する酵素
・ホスホリパーゼA2
・トロンビン様酵素
・アリルアシター(たんぱく質分解酵素)
・エンドペプチターゼ
などがあります。
と言われてもわからない方が多いと思いますので、簡単に説明すると、
マムシの毒は、攻撃するためにの毒ではなく、捕獲した餌を消化させやすくするためにあるのです。
マムシの毒は基本的に出血毒で少量の神経毒が含有されています。
人間が噛まれた場合、毒は局所的で身体全体には回らないので死亡率はさほど高くないですが、年間3000人近くの人が噛まれていて死者は5〜10人ほど出ています。
毒の分泌量は少量ですが、毒性自体は毒ヘビで有名なハブの毒の2〜3倍あると言われています。
マムシの毒は犬には効かないの?
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巷では、犬や猫は人間よりも毒への耐性がつよいということがいわれています。
しかし、マムシに噛まれた箇所を放置したりすると、噛まれた部分が壊死したり化膿したりしてしまうことがあります。
そうなると手術が必要になったり、最悪の場合死に至るケースもあります。
実際、マムシに噛まれた!といって病院に愛犬を連れて行ったら、「犬はヘビに噛まれても死なないから大丈夫」と言われて、安静にしていたら、容体が急変して死んでしまった。という事例もあります。
つまり、毒への耐性があるといっても、毒は毒なんですよね。
マムシに犬が噛まれたときの対処法は?
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マムシに犬が噛まれると、人間が噛まれた時と同じように、2つの噛傷から出血し噛まれた患部付近が腫れてきます。
そのため、犬が噛まれてしまった!という場合には早急に動物病院に連れて行き治療してもらうことが先決です。
病院で行われる治療はステロイドや抗生剤が投与されます。
マムシの毒は溶血毒で、たんぱく質を分解する作用をもっているので、場合によっては輸血する必要がある場合もあります。
先ほどの話にあったように、動物病院へ連れていっても「マムシに噛まれても大丈夫」というお医者さんがいるかもしれません。
基本的には医師の診断に従いますが、それでも不安なときはセカンドオピニオンを受診しましょう。
犬が噛まれてしまった時の対処法としては、とにかく早く動物の医療機関に連れていくことが正しい対処法と言えるでしょう。
間違っても、自分で消毒しようとしたり、自然治癒させるために放っておくということはないようにしましょう。
マムシに犬が噛まれないようにするには?
マムシに犬が噛まれないようにするには、散歩中に以下の3つのことを注意する必要があります。
・竹やぶの近くや森林の中の道はなるべく避ける
・冷え込んだ朝や雨上がりなどは散歩を控える
・草むらの中に行きそうになったら引き止める
以上のことに気をつければ、マムシに会う確率は大幅に減るでしょう。
せっかくのお散歩なので、自然がたくさんある場所を散歩したいという気持ちはわかりますが、その分マムシに遭遇する確率も高くなるので、考えものですよね。
飼い主として愛犬を守るためには?
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飼い主として愛犬を守るということもペットを飼うことの責任です。
愛犬の安全を守るためには飼い主も愛犬のことを考えて行動しなければなりません。
極端な話、飼い主が気をつけてマムシを見つけられれば、それを避けて通ることができますよね。
散歩ルートを考えることも大切ですが、まずは愛犬の安全を守るために日頃の散歩から気をつけることが大切です。
最後に
いかがでしたか?
今回は、犬がマムシに噛まれた時の対処法について解説しました。
「マムシの毒では犬は死なない」などの巷の噂は、必ずしも正しい知識ではありません。
ネットの情報に流されず、ただしい治験で、愛犬を守ってあげてください。
先ほども言いましたが、ペットを飼う以上ペットを守ると義務があります。
愛犬と楽しい毎日を暮らせるように、日頃から安全を気をつけて散歩して行きましょう!
それでは!