年始の恒例行事として、「初詣、願掛け
、おみくじ」などが良く行われますね。
その初詣での願掛けとなりますと、
家内安全と無病息災
が最もポピュラーでしょうね。
家内安全と無病息災ではほとんど同じよ
うな意味に思えますが、なにか違いはあ
るのでしょうか。
それに寺社でお祈りする時、あるいはし
て貰う時には、なにか違いがあるものな
のでしょうか。
古くから行われている行事ですから、
いわれや因縁
などあるのかも知れませんよ。
そこで今回は、家内安全と無病息災の意
味の違いや、貰ったお守りをどう扱えば
よいのかなどを見ていきましょう!
Contents
家内安全と無病息災の意味の違いは?
神社で良くみかけるのが、『家内安全』
と『無病息災』という言葉です。
雑誌ダ・ヴィンチのアンケートでは、
「家内安全」と「無病息災」がそれ
ぞれ23%ずつ同率首位となるぐらい、有名な言葉ですね。
出典 ダ・ヴィンチ「初詣で何をお願いしたか」
「家内安全」と「無病息災」では、字面
から見ても同じように思えますが、なに
か違いがあるのでしょうか。
まず「家内安全」から見てみましょう。
読み方は「家内安全 かないあんぜん」
と読みます。
意味は、
家族一同に事故や病気などがなく、元気に過ごせるように
というところでしょうか。
「無病息災」は
「むびょうそくさい」と読みます。
意味は、文字通り病にかからず、怪我や
事故もなく、毎日を気持ちよく過ごせる
ように、というものです。
この「息災」とは、仏教の言葉で「病や
災いを仏の力で払い除ける」という意味
だそうですよ。
言葉の意味としては、家内安全と無病息
災はほぼ同じです。
事故や病気がなく、安全に楽しく生活が
送れるように、ということですね。
となりますと、家内安全と無病息災のそ
の違いは、『家内』にあると思います。
家内とは一家の中全員ということになり、
特定の個人が対象ではありません。
しかし、無病息災の場合は誰か一人、つ
まり自分だけの場合にも当てはまります。
というわけで、家内安全と無病息災の違
いは、意味としてはほぼ同じですが、対
象が一家全員か、特定の個人の場合もあるかの違いだけでしょう。
家内安全の使い方と例文
まずなによりも「家内安全」を祈願します
初詣では「家内安全」を願う人が多いですね
「家内安全」のお札を神棚に貼っている
無病息災の使い方と例文
毎年冬至には、「無病息災」を願ってゆず湯に入っています
初詣では「無病息災」を祈ることにしている
「無病息災」は万人共通の願いでしょう
「家内安全」や「無病息災」に似たよう
な意味でよく使われる四字熟語はこのよ
うなものがあります。
心願成就 しんがんじょうじゅ
神仏などに祈って願いがかなえられた。
延命息災 えんめいそくさい
何事もなく無事に長生きをすること。
大願成就 たいがんじょうじゅ
神仏に祈り、大きな望みがかなえられること。
一路平安 いちろへいあん
旅立つ人の道中の無事を祈る言葉。
延年転寿 えんねんてんじゅ
ますます長生きするようにと、長寿を祈り祝う言葉。
息災延命 そくさい延命
身体にさわりなく長生きすること
不老長寿 ふろうちょうじゅ
老いずに長生きすること。
病気平癒 びょうきへいゆ
病気が完治して回復すること
災難消除 さいなんしょうじょ
災いを消し去ること。
厄除開運 やくよけかいうん
災難(厄)を消し、運気が良くなること。
「無病息災」のお菓子とは?
「無病息災」のお菓子があるそうなのです。
その名も「六瓢息災(むびょうそくさい)」と言います。
瓢箪は、古来縁起がよいものとされています。
瓢箪はつるが伸びて果実が鈴なりになる
様子から、開運招福・子孫繁栄のシンボル
とされているのです。
瓢箪の中でも、六つ揃った「六瓢箪(む
びょうたん)」 は無病(六瓢)息災の
語呂合せをから、縁起物として珍重されていました。
豊臣秀吉も合戦の旗印に、「千成瓢箪
(せんなりびょうたん)」を掲げ、戦
に勝つ度に腰につける瓢箪を加えていったと言われています。
その「六瓢箪」にちなんだ、お菓子が
「六瓢息災(むびょうそくさい)」なのです。
快気祝いなどにはぴったりの品物ですね。
家内安全と無病息災の祈祷の違いは?
家内安全と無病息災の祈祷の違いは、
祈祷自体には大きな違いはありません。
むしろ寺社ごとの違いの方が大きいでしょうね。
日吉神社では、家内安全の祈祷として、
家内安全は家族皆の安全を祈願する基本となるものです
としています。
又、無病息災としては、このような祈祷を行います。
特に体に不調はないが病気にかからない
ことを願う場合は無病息災をお勧めいたします。
こちらは家内安全と無病息災の動画です。
無病息災の動画
家内安全と無病息災の動画
家内安全と無病息災のお守りはどこにつけるのがいい?
神社やお寺で、家内安全や無病息災のお
守りを貰ったら、どのように扱えばよい
のでしょうか。
まず最初に、お守りには神様が宿っています。
したがって、深い敬意をもってあつかう
というのが大前提です。
貰ってきてそのままどこかに放りだし、
置き場所さえ忘れてしまうなどという
のはもってのほかです。
そんなことをするのなら、最初からお
守りなど貰うべきではありません。
家でお守りをおく場所も、タンスの隅っ
こなどに放り込んでおくのはよくありません。
神棚がある家なら、
勿論神棚が一番良いです。
神棚がなくても仏壇があれば、
仏壇にお守りを置いておく
のも良いでしょう。
仏様と神様の違いはありますが、仏壇は
先祖の念がこもっていますので、大事な
子孫の願いをかなえてくれるでしょう。
神棚も仏壇もない場合は、
目よりも高い所がよいと言われています。
本棚などの高めの棚に、白い清潔な紙を
敷いて、その上に置けばよいでしょう。
この紙も汚れたままにせず、時々きれい
な新しい紙に代えてください。
神棚や仏壇にお守りを置く時には、無造
作に放り込んでおくのではなく、丁寧に
横にしておきましょう。
神棚も仏壇もなく、目の位置より上に置
く場所がない場合は、
部屋の西側に台を置いて、そこにお守りを置きましょう。
家内安全や無病息災のお守りは、どこに
つけるのがいいのでしょうか。
霊験あらたかなお守りでも、持ち方や身
につけ方によってはご利益が薄くなる場
合もあります。
とはいえ、お守りの持ち方や身につけ方に
厳密に定められたものはありません。
つまりは、大事に大切に敬意を持って扱
う、ということですね。
お守りはできるだけ身近におき、
肌身離さず持って歩く
というのが基本です。
肌身離さずといっても、素肌にくっつけ
て持ち歩くという意味ではなく、カバン
や財布などの身近な所という意味です。
但し、財布に入れる場合でも、尻ポケッ
トに入れるのはあまりよくありません。
尻ポケットに入れるのは、
神様にお尻を向けるということ
になり、失礼にあたります。
紐をつけて首から提げるとか、内ポケッ
トに入れるとか、カバンに忍ばせるなど
が良さそうですね。
尚、家内安全や無病息災などのお守りの
ご利益(効力)は、基本的には
無制限です。
「基本的には」というのは、敬意を持っ
て大切に扱う限りという条件がつくからです。
いい加減な扱いでは、ご利益など最初か
らないものと思ってくださいな。
結び
家内安全の家内とは、一家の中全員とい
うことになり、特定の個人が対象ではありません。
しかし、無病息災の場合は誰か一人、つ
まり自分だけの場合にも当てはまります。
というわけで、家内安全と無病息災の違
いは、意味としてはほぼ同じですが、
対象が一家全員か、特定の個人の場合もあるかの違いとなります。
家内安全と無病息災の祈祷での違いは特
になく、寺社ごとにどのように祈祷する
かの違いとなります。
家内安全と無病息災のお守りは、やはり
いつも身近につけておくのがベストです。
カバンや財布、あるいは筆箱の中なども
よいでしょう。
お守りの扱い方は、とにかく
敬意を持って大切に扱う
ということに尽きます。