梅雨に入ろうかという時期になると
蛍が飛び始めますよね。
風情という言葉は蛍のためにある
のかも知れませんね。
蛍の科学的な面に迫り
蛍が光る原理や仕組み、オスとメスの違い
更には一番きれいな瞬間などを考証します。
Contents
蛍が光る原理や仕組みは?
それでは
蛍が光る原理や仕組みを見てみましょう。
蛍はなんのために光る?
誰でもまず最初に思うことは
「蛍は一体なんのために光るのだろう?」
ということでしょううね。
成虫になるまでは、
主に『警戒行動』のための発光
と言われています。
成虫になってからは、
- プロポーズするための光
- 仲間とコミュニケーションをとるための光
- 相手を威嚇するための光
- 驚いた時の光
などが、発光の主な目的です。
メスに対しての求愛は
蛍が光る最大の目的です。
二番目は、仲間の蛍に
「お~い! おれはここにいるぜい!」
自分の居場所を教えあっているのです。
又、外敵に対して威嚇するために
光ったり、逆に敵などに出会って
驚いた時にも光るそうですよ。
なので
ホタルが目の前にいるのに光らない時は
そ~っと息を吹きかけてやると
光り始めたりします。
蛍が光る原理や仕組み
蛍の発光のメカニズムは
化学反応による発光です。
ホタルのお尻にある黄色い
『発光器』が、
あのたおやかな光を放つ部分なのです。
この発光器の中には
3種類の酵素と成分が入っています。
- ルシフェリン
- ルシフェラーゼ
- ATP
『ルシフェリン』は発光する本体。
『ルシフェラーゼ』は
ルシフェリンの発光を助ける物質
『ATP』はすべての真核生物が使う
代謝のための重要物質です。
この3つが組み合わされることで
ルシフェリンーAMP
という物質が生成されます。
ルシフェリンーAMP
空気中の酸素が結びつくと、
オキシルシフェリンという発光物質が
生成され、
それによってあの蛍の端麗な光が生まれる
という仕組みです。
蛍の光が点滅する理由と光の色の違いは?
蛍の光り方は
つきっぱなしではなく
ついたり消えたり明滅していますね。
なぜそのように明滅するのでしょうか。
蛍の発光する部分(発光器)は、
- 発光細胞
- 反射細胞
- 神経
- 気管
の4つの部分で作られています。
発光細胞の中には
発光に必要な酸素を送るための気管
その供給を調節する神経が入っています。
その神経の働きで光が明滅するわけです。
蛍の光とオスとメスの違いは?
蛍の光に
オスとメスの違いはあるのでしょうか?
蛍は光る種類のものなら
オス・メスどちらも光ります。
蛍の女性?は、人間とは違っておしとやかなんですね。
蛍の光りかたで一番きれいな瞬間は?
蛍のり光りかたで一番きれいな瞬間は?となりますと、
見る個人の心象により
決定されるように思いますね。
つまり、蛍の光を見た時に、その人がどのような精神状態にあるのか、見た時のシチュエーションはどんな状態なのか、それによって決まると思うのです。
幸せに満ちあふれて高揚した精神状態の時、もの思いにふけり気持ちが揺れ動いている時、失意のどん底にあって絶望の淵にいる時など、
全く同じ蛍の光を見ても、その人が感じ取る蛍の光はまるで違ったものになる
でしょう。
私の見た蛍の光の中で、もっとも印象に残り、もっともきれいな瞬間は、このようなものです。
とある辺鄙な山村の、初夏の夕暮れです。
あたりは夕闇が迫って人影もなく、聞こえてくるのは、ただ傍らを流れる清流のせせらぎのみ・・・
その静寂の中を歩いていると、やがて夕陽の残照も消え、あたりは真の闇に閉ざされました。
そして・・・
ふと気がつくと、蛍の大群が乱舞しているのです!
その明滅する光は、山肌と清流の闇にもくっきり浮かび上がり、この世のものならぬ夢幻的な光景でした。
その時の私の心は、とある少女への儚い想いで充溢していて、消えんばかりのうつろな蛍の光は、その象徴と見えたのです。
空疎であるがゆえの美しさ、これが私の蛍の光りかたで一番きれいな瞬間でした。
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結び
蛍の光や虫のすだく声に
ものの哀れを感じるのは
日本人独特の感性のようですね。