正月

しめ縄(しめ飾り)を外す日はいつ?関西や関東、地域によって違う?

しめ縄やしめ飾りを外す日は、関西や関
東など、地域によって違うようですね。

 

しめ縄やしめ飾りを外す日は、松の内と
か七日とか言われますが、この松の内
自体が地方によって違うのです。

 

中には

1年中飾りっぱなしという所もあります。

 

又、しめ縄やしめ飾りの由来も、有名な

日本神話のエピソードなどありまして、

中々面白いものがあります。

 

それに、松の内を過ぎてもしめ縄やしめ
飾りを外さないと、バチがあたるという、
怖い言い伝えもあるのです。

 

そこで今回は、しめ縄やしめ飾りを外す日はいつなのか、地域によってどう違うのか、外さないとどうなるのかなどを調べてみました。

しめ縄を外す日はいつ?

しめ縄やしめ飾りは、いつ外したらよい
のでしょうか。

 

しめ縄やしめ飾りは、松の内が終わると
外すのがよいと言われています。

 

松の内とは、

『松(門松)を飾っている間』

という意味で、本来は1月15日まででした。

 

ところが、万事せっかちな関東では、
1月11日の鏡開きの時にもまだ門松を
飾っているのはおかしいということになりました。

 

そのため、関東地方では松の内を1月7日
迄とし、それに合わせてしめ縄などの

正月飾りも1月7日までで外すようになりました。

 

しかし、関西では今でも昔同様に1月15日
にしめ縄やしめ飾りを外す地域が多いようですね。

 

この外したしめ縄やしめ飾りは、1月15日
に神社での左義長(どんど焼き)で処分す
るのがよいとされています。

 

どんど焼きに行けない場合は、普通のゴ
ミとして処分しますが、神様にかかわる
ものなので、粗末には扱わないようにします。

 

しめ縄としめ飾りは違うの?

 

しめ縄としめ飾りは名前が似ているので
同じものと思っている人もいるようです

 

しかし、この2つは別のものなのです。

 

しめ縄は上の画像のような縄をなったも
のです。

 

一方『しめ飾り』は、そのしめ縄に願い
を込めて

縁起物の飾りをアレンジしたものです。

 

又、飾る場所も違います。

 

『しめ縄』は神様が宿る場所、つまり神棚に飾ります。

 

しめ飾りは普通は玄関に飾ります。

 

玄関に飾る理由は、この家は

神様を迎えるのにふさわしい場所

ですよと示す意味があるそうです。

 

もう一つ説では、一度家の中に入った
神様が出て行かないようにするため、
というものです。

 

神様は水回りに宿りやすいと言われてい
るので、キッチンやトイレ、お風呂など
にしめ飾りを飾ることも多いようですね。

 

なお、車のナンバープレートにしめ飾り
を飾っている人もかなりいますが、

厄除けということなのでしょう。

 

しめ縄の由来は、天岩戸(あまのいわと)
の日本神話で有名ですね。

 

日本神話の大神である天照大神(あまて
らすおおみかみ)には、須佐之雄命(す
さのおのみこと)という弟がいました。

 

ところがこの須佐之雄命はとんだ乱暴者
で、悪さばかりしているのです。

 

そのつど、天照大神は「なにか考えがあ
るのだろう」と弟をかばっていたのです。

 

しかし、天照大神が機屋で神に奉げる衣
を織っていた時、須佐之男命が機屋に

皮を剥いだ馬の死骸をなげこみました。

 

そのため、天の服織女が死んでしまうと
いう事件が起こったのです。

 

ここに至って天照大神も大いに怒り、つ
いに天の岩屋に閉じこもってしまいました。

 

天照大神は太陽を司る日本神話の大神です。

 

彼女が岩屋に閉じこもってしまうと、高
天原も日本も真っ暗闇となり、様々なま
がつごとが起こりました。

 

大いに困った八百万(やおよろず)の
神々は天の安河の川原に集まり、対応
を相談しました。

 

八咫鏡(やたのかがみ)を作らせたり、
五百箇のみすまるの珠(八尺瓊勾玉・
やさかにのまがたま)を作らせたりもしました。

 

これらは草薙剣と共に三種の神器で、現在も皇室に伝わっています。

 

それでも一旦へそを曲げた天照大神は、
岩屋に閉じこもったまま出て来ません。

 

困り果てた八百万の神は、芸能の神で
ある天宇受賣命(あめのうずめのみこと)
に頼み込んだのです。

 

天宇受賣命は「こんなあたしでよいのな
ら」と引き受け、早速踊り始めました。

 

踊りながら衣を一枚ずつ脱いでいき、
ついには全て丸出し、

「ちょっとだけよ」とオールヌード!

 

八百万の神々は大笑い、大変な騒ぎになりました。

 

あまりの騒ぎに、天照大神も訝しんで岩
戸から出て来ました。

 

すかさず、神々は岩戸を閉め、再び天照
大神が岩屋に逃げ込まないようにと、

しめ縄で岩戸を縛ってしました。

 

こうして無事太陽も昇り、めでたしめでたしとなりましたとさ。

 

という話がしめ縄の由来なのです。

 

この天宇受賣命さんは、日本で最初、いや

世界で最初のストリップティーズのダンサー

であります。

 

こちらはしめ縄つくりの動画です。

 

こちらはどんど焼きの動画です。

 

関西と関東や地域によって違う?

松の内の期間やお盆など、古くからの慣
習が関東と関西では色々と異なることが多いですね。

 

しめ縄やしめ飾りを外す日も、

地域によって随分違うようなのです。

 

お正月の飾りもしめ縄やしめ飾り以外に
も、鏡餅や門松など幾つもあります。

 

それらの飾り物も、外す日は地域に
よって違うことがあります。

 

鏡餅を下げる日は、1月11日の鏡開きの
日にお雑煮として食べるが通例です。

 

しめ縄や門松は、松の内は飾るのが普通ですね。

 

松の内とは、元旦にお迎えした

歳神様やご先祖様が家に滞在する期間とされています。

 

この松の内も、関東では1月7日までです
が、関西では1月15日までという所が多いのです。

 

しめ縄を外す日は、早いところでは
1月4日、遅いところでは2月19日と、
大変な違いがあります。

 

  • 1月4日 京都
  • 1月7日 関東地方・中国地方
  • 1月8日 四国地方
  • 1月10日 北関東地方・福岡
  • 1月15日 関西地方・四国地方
  • 2月19日 沖縄

但し、関東でも1月7日でない所もあるようです。

 

また、三重県伊勢志摩や宮崎県高千穂で
は特に期間はなく、しめ縄は一年中飾ら
れています。

 

しめ縄にも色々と種類があるようです。

 

ごぼう注連(しめ)

これは、人から見て太い方が右側になるように飾ります。

 

左が神聖、右が俗性ということのようです。

 

ごぼう注連と前垂れ

ごぼう注連に飾りがついたもので、
西日本で多く飾られるそうです。

 

これも太い方が向かって右になるように飾ります。

 

飾りには、裏白や紙垂、譲葉、橙などがあります。

 

玉飾り

これは東日本で多いものですが、これが
しめ飾りで、通常は神棚ではなく玄関に飾ります。

 

裏白、紙垂、譲葉、橙の他、海老や扇、
水引きなど縁起物の飾りが多くついているのが特徴です。

 

輪じめ

輪飾りはしめ縄を簡略化したもので、
特に水の神様が宿るとされている
キッチンやトイレ、お風呂などに飾ります。

 

しめ縄は、神様が宿るとされる場所に飾ります。

 

神社や家庭以外でも、山にある巨岩や巨
木、海の奇岩、湧水地などに飾られるの
は、そこには神様が宿っているとされているからです。

 

また、しめ縄には結界の意味もあり、不
浄なものや災いをもたらすものが入り込
まないようにしています。

しめ縄を外さないとどうなる?

しめ縄を外す時期は、1月7日から1月15日
にかけてという地域が多いようです。

 

しかし、中には1年中つけっぱなしで外さ
ない、という所もあるのです。

 

それは伊勢地方や宮崎県の高千穂・天草地方などです。

 

天草地方の場合は、キリシタン弾圧から
逃れるために、

神道であることを示すために飾っていたと言われています。

 

それがいつの間にか一年中しめ縄を飾る
風習となったそうですよ。

 

又、伊勢地方の場合は、昔伊勢の二見の
松下という所に蘇民将来という貧しい人がいました。

 

ある時、素戔男尊(前に書いた暴れん坊
です)そこを通りかかった際嵐に遭い、困っていたのです。

 

そこで蘇民将来に一夜の宿を頼むと、貧
しい生活にも関わらず快諾されました。

 

大いに喜んだ素戔男尊は、その家を出立
する時に、「この札を軒先に掲げておく
災難を逃れることができる」と門符を渡します。

 

それが『蘇民将来子孫家門』と書かれた門符だったのです。

 

それを貼っていると疫病が蔓延している
時でも、蘇民将来の家では全く被害がありませんでした。

 

この故事に習い、伊勢地方では

『蘇民将来子孫家門』と書かれた門符で飾ったしめ縄を飾るのが慣わし

となったとのことです。

 

又、一部の地域での通説ではあります
が、早く外さないとお嫁に行き遅れる

というものもあります。

 

結び

お正月の飾りものとして、しめ縄やしめ
飾りは欠かせないものですが、外す日は
地域によってかなりの違いがあります。

 

早い所では1月4日、遅いところでは2月19
日、

中には1年中つけっぱなしという所もあります。

 

関東では概ね1月7日、関西では1月15日
という所が多いようですね。

 

1年中つけるという風習があるのは、伊勢
地方や宮崎県の高千穂・天草地方などで
すが、それぞれに言い伝えがあり、興味深いものがあります。

 

これらの言い伝えでは、天草ではキリシ
タン弾圧から逃れるためのものだそうです。

 

また、伊勢では素戔嗚尊と蘇民将来の
日本神話からのものとされているのです。

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