真夏の南国土佐を、
興奮と狂騒の波で覆い尽くす阿波踊り。
毎年8月12日から15日まで、
4日間開催されますが、
人出は約130万人、
踊り子は約10万人が参加します。
阿波踊りは日本最大、
世界でも最大級のお祭りとして
外国にまで知られています。
又、徳島だけではなく、
東京の高円寺などでも阿波踊りが行われ、
毎年年120万人もの人出があります。
この高円寺の阿波踊りは、
同時期に行われる
浅草のサンバカーニバルとならんで、
東京の代表的な夏祭りの1つとなっています。
さらには、
サンフランシスコには徳島県出身者の
阿波っ子連があり、
北カリフォルニア桜まつりでは
その阿波踊りを披露しているそうです。
そこで今回は、
その阿波踊りの有名連などを紹介し、
独自の視点から連のランキングなどもしてみました。
阿波踊り連のランキングを紹介!
阿波踊りの有名連は、
約40連ほどあるようですね。
そして大きく分けると、三大主流+1の
4つの流れに分けられます。
のんき調、阿呆調、娯茶平調、苔作調
の4つです。
のんき調
三大主流の中で最も古くからある流れです。
そのスタイルは、
背筋を伸ばしつま先を立て、腰を動かさず踊ります。
明るく朗らかな雰囲気が特徴です。
阿呆調
激しくダイナミックな踊りで有名です。
やや前傾して
跳ねるようにして踊る姿は
『暴れ踊り』と呼ばれる豪快な踊りです。
娯茶平調
この読みは、『ごぢゃへい』と読みます。
低く腰を落として、前傾姿勢で
スローなテンポで踊ります。
漁師の網打ちを模した
『網打ち』が得意技です。
苔作調
大太鼓や鉦(しょう)などの
鳴り物をメインにした、
迫力ある踊りで近年急速に
人気が盛り上がっています。
阿波踊りのランキングですが、
ランキングなどの順位づけは、
本来全て同じ条件で比較しなければ、
ランキングにはなりません。
しかし、
現実には全く同じ条件で比較するのは
不可能です。
ですので、どうしても独断と偏見のみで
ランキングづけするということになってしまいます。
そのあたりをお断りした上での、
阿波踊りのランキングです。
阿波踊りのランキング
1位 ほんま連
ランキング1位は『ほんま連』です。
その理由は・・・
美人が多い!
ということです。
それだけ? ほんまか?
いえいえ!とんでもない!
提灯を持った女法被踊りが特徴で、
力強く息のあったその踊りは、
実に見事なもので、思わず目を見張りますね。
2位 新ばし連
自由奔放な女踊りの乱舞で、
会場は大興奮!
『竹踊り』と言われるテンポの早い踊り
それにスローな踊りの両方が凄い!
しかも美人踊り子が多いのが自慢だそうで。
「おまは美人の数で阿波踊りのランキングを決めるのか?」
と、問われれば、正直に
「ハイ、そうです。すんまへん」
と謝るしかありません。
3位 阿呆連
「阿波の阿の字は阿呆の阿の字」
の掛け声でおなじみの阿呆連です。
正調阿波踊りを守り、
時にはソロの傘の踊りなども入ります。
4位 のんき連
元祖のんき調ののんき連です。
形にとらわれず個性を生かし、
躍り手と観客がひとつになって
楽しむことを目指しています。
女踊りは、スローテンポと指先のこまやかな表情が特徴です。
大正14年に設立された最古の連です。
5位 娯茶平
娯茶平(ごぢゃへい)とは、阿波の方言で
でたらめな人
という意味だそうです。
鳴り物の数が多く、
特に三味線は大部隊で迫力がありますね。
踊りは独特のすり足で、
男踊りは腰を低く落とし、
女踊りは品がよくおしとやかです。
どちらかというと、迫力より優雅さを
追求した、という印象ですね。
この娯茶平は、連員350人を超える
徳島阿波踊り最大の連です。
6位 うきよ連
男踊りはダイナミックで迫力満点、
女踊りの衣装は華麗且つ多彩で、
これで浮き世(憂き世)を忘れようと、
鳴り物も派手な衣装で楽しめます。
7位 さゝ連
楽器のササが連名の由来ですが、
天照大神(あまてらすおおみのかみ)が
天岩戸に隠れたのを誘い出すため、
あめのうずめのみことが
笹を持って踊った、という日本神話にちなんでいます。
男踊りはほっかむりで自由奔放に、
女踊りは笠に笹の葉の衣装。
ここも美人さんが多いです。
8位 苔作
本家苔作調、元祖ドカドカ系です。
大太鼓始め鳴り物の数も多く、
その迫力は並大抵のものではありません。
動画でも、大半が鳴り物のシーンでした。
9位 無双連
男踊り女踊り共に、
昔のスタイルを守った
伝統的な踊り方で、
ファンも多いようですね。
男踊りは腰を落として背筋を立て、
前傾しない踊り方で『侍』を思わせます。
女踊りでもつま先を立てない踊り方で、
他の連と比べて優しくおしとやかな印象があります。
10位 菊水連
楠木正成の
「我に勝ち、味方に勝ち敵に勝つ」
という言葉から正成公の旗印、
菊と流水の家紋を
衣装に取り入れています。
衣装も派手めで動きも激しく、
とても楽しめる踊りですね。
阿波踊りの連で重要なところは?
阿波踊りとは
阿波踊りといいますと、まず頭に浮かぶのは、
らいやっちゃ、えらいやっちゃ、ヨイヨイヨイヨイ 踊るあほうに見るあほう、同じあほなら踊らにゃそんそん
というかけ声?でしょうね。
これは『よしこの』のリズムですが、
よしこのとは江戸末期から明治初年にかけての流行歌の一種です。
もっとも、このかけ声は、
実際の阿波踊りではあまり使われず、
ヤットサー、ヤットサー
の方が一般的です。
このヤットサーとは、
土佐の方言で「久しぶり」と
言う意味だそうですよ。
掛け声としての意味は、
『久しぶりに踊れて嬉しい』
という喜びを表現しているとのことです。
阿波踊りの踊り方は、
手をあげて、足を運べば阿波踊り
と言われるように、
決まり事はあまりなく、
何でもOK、なんでもありの、
自由な踊りです。
阿波踊りでは、同じ側の手と足を
同時に前に出しますが、
これは『ナンバ』という
江戸時代の歩き方と同じですね。
通常の歩き方は、
右足を出す時は左手を、
左足を出す時は右手を、
前に出します。
しかし、阿波踊りやナンバは、
右足を出す時は右手を、
左足を出す時は左手を、
前に出すのです。
徳島での阿波踊りの熱狂ぶりは、
体育の授業や体育祭などにも
阿波踊りを採用しているほどなのです。
それだけではなく、
阿波尾鶏(あわおどり)
という地鶏までいるそうですよ。
全県をあげての熱狂ぶりなのですね。
阿波踊りの熱狂は徳島だけではなく、
東京で最も阿波踊りが盛んな高円寺では
JR高円寺駅の発車ベルとして、
阿波踊りの音楽『よしこの』
が使われているそうなのです。
阿波踊りの連一覧
阿波踊りの連では、
『有名連』と呼ばれる連(踊りのグループ)があります。
『有名連』とは、
踊りや振付が素晴らしいグループや、
古くから有名なグループ、
などなど、存在意義が高いグループ
を表す言葉です。
ここでは、
まずその連の一覧をご紹介いたします!
阿波踊りの連は、
幾つかの阿波踊り教会に
わかれて所属していますので、
その協会ごとに紹介しますね。
勿論、ここに書いた連の他にも、
多数の連がありますので、
ここに書いた連は協会所属の
連ということです。
阿波おどり振興協会所属
徳島市観光課内に事務局を置き、
16連が所属しています。
のんき連 天水連 阿呆連
ゑびす連 水玉連新ばし連
天保連 扇連 浮助連 うずき連
阿波鳴連 さゝ連 若獅子連 阿波連
無双連 葉月連
徳島県阿波踊り協会
徳島新聞社地域振興部内に事務局を置き、
17連が所属しています。
葵連 阿波扇 うきよ連 菊水連
藝茶楽 娯茶平 独楽連 新のんき連
酔狂連 殿様連 蜂須賀連 平和連
ほんま連 まんじ連 都連 みやび連
悠久連
阿波おどり保存協会
阿波藍連 隠元連 かずら橋 紀州連
武秀連 本家大名連 舞女流華連
みつ花連
阿波踊りの連で『有名連』とは?
それでは有名連ですが、
どの連を有名連とするかは、
人によって異なります。
ここではあくまでも個人的な評価として
有名連を一覧で挙げていきます(順不同)。
菊水連
無双連
阿呆連
ささ連
天水連
蜂須賀連
水玉連
のんき連
娯茶平
苔作
殿様連
扇連
都連
さゝ連
天保連
悠久連
無論、ここに挙げた連以外にも
有名連と言われる連は多数あります。
徳島市阿波おどりの参加連は、
2010年度で1000組に上り、
総参加者数は飛び入りまで含めて
10万人にもなるそうなのです。
結び
南国土佐を熱狂の嵐で蔽う
阿波踊り。
そのダイナミックで迫力満点な
踊りと鳴り物は、
日本国内のみならず
外国でも大注目なのです。
今回はその阿波踊りで、
連と呼ばれるチームを紹介し、
独断と偏見のみでランキングもする
という暴挙を企てました。
ランキングには異論のある方も
多いと思いますが、そこはご愛敬として
楽しんでいただけたなら望外の幸せです。