冬も終わり,ぽかぽか暖かくなってくるこの季節。
公園で思いっきり遊んだり,みんなでお花見をしに行きますよね。
しかし,公園で遊んで帰ってきたら,腕が異常に痒い…!お花見をしていたら,足から赤いぶつぶつが出てきて痒くていてもたってもいられない!
こんな症状が出てしまった方,もしかしたら毛虫に刺されたかもしれません!
その場合は,正しい処置をしないと大変なことになってしまいます。
今回は,毛虫に刺された時のアレルギー反応や症状,対処法をご紹介していきます!
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毛虫のアレルギー症状は?
毛虫には様々な種類がいますが,中でも一番危険なのは「チャドクガ」です。
チャドクガに刺されると以下のような症状が発生します。
・最初は赤くじんましんのように皮膚にぷつぷつと発疹ができる
・発疹が数か所から数十か所に増えていく
・だんだん痛痒くなってくる
・発疹は増えるが,体全体には広がらない。
こういった症状が出ている方は,毛虫に刺された可能性があります。
出典元:https://www.dimensionsd.com/img/kemusi.jpg
毛虫の種類や刺された人の体質によっては,
刺された患部が水ぶくれになったり,赤い発疹が全身に広がっていく症状も見られます。
また,刺された直後より翌日以降に症状がひどくなり,
痛みとかゆみが2~3週間続くのが特徴です。
毛虫に刺された時の病名は「毛虫皮膚炎」といいます。
毛虫に刺されるだけでも立派な病名があるんですね。
毛虫に刺された覚えはないんだけど...
皆さんも毛虫は一度は見たことがあるし,見かけたら近づいたり,
ましてや触ったりはしないですよね。
しかし,毛虫に刺された覚えはないのに,なぜが赤いじんましんが出てきて痛痒い。
病院に行ったら,毛虫皮膚炎と診断された...
そうなんです。毛虫って直接触らなくても刺されることがあるんです。
どういうこと?と思われる方も多いと思いますので,これから説明していきますね。
出典元:https://www.g-hopper.ne.jp/free/fukuda/photo_zukan/cho/images/pz_chadokuga-05.jpg
チャドクガの幼虫(毛虫)や成虫には毛が生えていますよね。
あの毛は「毒針毛」と呼ばれており,1本1本にたくさんの毒が含まれています。
この毒針毛は皮膚に触れただけで刺さり,抜けにくい構造になっています。
ここまでは毛虫を見ればわかりますよね。
だから触らないようにしようと思うわけです。
ここでポイントとなってくるのは,毒針毛は毛虫や成虫から離れても,
毒の効力は消えないということです。
極端な話でいえば,毛虫(もしくは成虫)が死んでも,
針には毒があるということです。それは時間がたっても変わりません。
したがって,毛虫に触ってないのに刺された!という事態が起こるわけですね。
じゃあどんな時に刺されてるの?
では,どんな時に毛虫に刺されてしまうのでしょうか。
実は,毛虫の毛って風に飛ばされるんです。
知らないうちに刺されたという方の大半はこれが原因ですね。
出典元:https://www.idokaba.net/dcms_media/image/20170331-yamamoto-cover.jpg
例えば,
・毛虫がいっぱいついた木(サザンカやツバキなど)の近くを通った。
⇒これは,毒針毛が風に乗って皮膚につき,毒針が刺さった可能性があります。
・風に乗った毒針毛が干してある洗濯物や布団についた
⇒毒針毛は時間がたっても毒をもちます。
それによって刺されている可能性があります。
・毛虫が通ったところを触ってしまった。
⇒毛虫が通った場所に,毒針毛が落ちていてそれに触れてしまったという事例です。
以上の例は一例にすぎませんが,刺された記憶がないのに毛虫皮膚炎の症状がでた場合にはこういったことを疑いましょう。
毛虫アレルギーの反応が出たらどうする?
まず,アレルギー反応が出た際には,絶対に患部を触ったりこすったりしてはいけません。
皮膚に刺さっている毛虫の毛や針が,皮膚の奥へと食い込んでしまうことを防止したり,手についた針が違う箇所に刺さってしまうことで症状が広がるのを防止するためです。
そして,皮膚を流水で時間をかけて流します。
また,衣服はすべて着替えましょう。
毛虫の毛や針は刺さっている場所で毛ではなく,衣服にも付着している可能性があります。
他の洗濯物とは絶対に一緒にせず,ガムテープなどである程度毛の除去をした後,50度以上の熱湯につけたり,アイロンにかけるなどして毒素を変性させることが必要です。
以上の応急処置の後は,患部を氷や保冷剤を使って冷やしましょう。
患部は熱をもって赤くはれたり発疹が出てきたりしますが,
冷やすことで炎症を抑えることができます。
また冷やすことで,痛みやかゆみを抑えることもできます。
毛虫アレルギーの人の対処法は?
毛虫アレルギーの人は,通常の人よりも痛みやかゆみが激しいとされており,毛虫アレルギーの人が毛虫に刺されると,夜も眠れないほど激しいかゆみに襲われます。
かゆみは時間の経過とともにひどくなっていくので,一刻も早い対処が必要です。
病院が開いている時間なら,皮膚科かアレルギー科にかかることをお勧めします。
病院に行くのといかないのとでは,その後の治り方に大きな差が出ます。
もし病院が開いていなかったら?
毛虫に刺されると,最初はそうでもないですが,
時間がたって寝ている間に急に痒くなることがあります。
そうなると,病院なんて空いていないですよね。
そんな時はドラッグストアに売っている市販薬でしのぐしかありません。
チャドクガの毒はヒスタミンのため,抗ヒスタミン薬(抗アレルギー薬)やステロイドが有効に効きます。
ドラッグストアに抗ヒスタミン薬はいろいろ出ているので,夜中に痒くなった時はドラッグストアで調達しましょう。
治りを早める,悪化させないために気を付けること
身体の血の巡りが良くなると,一気にかゆみが出てきますので,
・アルコールの摂取
・長風呂(シャワーなら可)
以上のことは控えましょう!
早く治すためにも,頑張って我慢しましょう!
毛虫の症状っていつなおるの?
毛虫に刺されてからの症状をまとめると,
①刺されてから2~4時間後,かゆみと赤い発疹が出始める
②激しいかゆみ
③かゆみはおさまるが,温度が上がると痒くなる
④赤い発疹が消える
①~④までで,短い人で1週間,長いと半年くらいかかるようです。
長引くといろいろと大変なので,早めに直したいですよね。
最後に
いかがでしたか?
今回は,毛虫に刺された時のアレルギー反応や症状,対処法について紹介しました。
適切な対処法を実践すれば,毛虫に刺されてもすぐに完治までもっていくことができます。
しかし,焦ってかきむしってしまったりするとそれだけ症状が悪化してしまうので,まずは毛虫に刺されても落ち着くことが大切です。
何はともあれ,刺されないのが一番なのでお花見などするときは十分気を付けましょう!
それでは!